「eスポーツのオリンピック」が2016年8月にリオデジャネイロで開催決定 eスポーツの大会を主催する団体「eGames」が2016年8月5日から行われるリオデジャネイロオリンピックに合わせて「eスポーツのリオ・オリンピック」を発表。 eスポーツの勝者に金メダルが授与される。というニュース。 IGAでは今期理事会で可決したテキサスホールデムトーナメントの目的と類似点が多い。 eスポーツは韓国を筆頭に世界中で盛り上がりを見せ巨額の賞金をかけた国際大会も数多く開催している。日本では現職衆議院議員が「日本プロeスポーツ連盟」が設立して法務省に外国人プロゲーマー「アスリートビザ」を発行する方針を打ち出させるなど、eスポーツが本格的な競技として認められつつある。と、海外メディアが伝えている。 これは、2016年4月6日にイギリス政府が後援主催するeスポーツの国際大会「London Games Festival」で公表されていたもので、既に参加国としてイギリスの他、カナダ、ブラジル、アメリカの参加が決定していた。4年周期で開催するとされ、もちろん2020年の東京オリンピックも開催する予定だ。 この大会主催団体は、NPO法人「国際eGames委員会」で、イギリス文化省の大臣がリオデジャネイロオリンピックに合わせた開催決定を発表したので、日本でき内閣府副大臣が一般社団法人を設立して東京オリンピックまでに開催できる準備を始めている。 第1回リオデジャネイロオリンピックでは2日間の開催で、出場資格は18歳以上、各国から代表チームを選抜して競技が行われる。勝者には1位から3位のチームにそれぞれ金・銀・銅メダルが授与される。ただし、賞金は無い。あくまでメダルの名誉をかけた大会になるということ。 オリンピックが開催されない年には各国の代表を決定する選抜選手権があり、2017年にはイギリスで「British Championships London 2017」という選手権も開催される。 中国のeスポーツイベント「Yinchuan International Game Investment」 中国のeスポーツ教育システムを確立させ、eスポーツ関連産業のすべてのリンクに焦点を合わせ専門のトレーニングを提供することを目的とするWCA(World Cyber Arena)がIeSF〔eスポーツ・オリンピックの組織委員会〕と全面的に戦略協力契約を締結したと発表した。IeSFは、eスポーツを支えるプログラム制作の他、レフェリーやコーチの育成などの必要な要素をより最適化していくことを目指す。と発表した。 何よりも問題なのは“マナー違反”だが・・・ 中国に限らず、eスポーツ関連で問題視される事例は多い。 スクリプターやElo Boosting等の不正行為 これは「プロ選手を目指す若者達をゲーミングハウスで生活させ、ビジネスをする人達との間に癒着があるのではないかという話。 人々の目が届かないところで不正行為が行われることが多いオンラインゲームは誰でも簡単に不正行為ができてしまうため、その不正に関する数の多さは他のスポーツの比ではない。 到底後進国の日本が、ヲタク教授を集めても急に対応出来る訳が無い。 不十分な大会ルール 今年行われたRiotJP主催の公式リーグ”LJL Challenger Series”の予選で発覚した問題。 VPNのアクセスについて事前にルールを決めていなかったので海外からの”替え玉出場”の可能性が問題になったというもの。しかも、結局海外アクセスだったのかVPNを使ったのかはわからずじまいで終わってしまい、プレイヤー達を納得させるだけの判断が下せていない フリーランサーに対する報酬の安さ Riot公式世界大会「2016 Mid-Season Invitational(MSI)」で、3名が報酬金額が低いことを理由に出演を辞退したという話。 これはオリンピックの種目にする指針の問題だ。経済を理由にeスポーツを政治利用したい 議員の考えそうな話だ。恐らく、オリンピックを餌に「名誉」を強調して、企業により多くの利益還元を約束する的な? しかしIeSFは、今回の問題の原因を「専門的なeスポーツ能力不足だけでなくeスポーツ適格性の欠如のためである」と弁明。そして「eスポーツ産業全ての人に専門的なトレーニングを提供することでeスポーツをとりまく環境を最適化していく」と表明した。 要するに、まずは「人材育成」が大事という話だが、今更という感じだ。 とりあえずは、レフェリーや実況・解説者たちのトレーニングを行い、来年にはコーチの仕方、チーム管理、競技マーケティングなどの広範囲な専門分野のトレーニングを発表したが、その内容から、彼らの狙いが見えますね。 『League of Legends』の有名キャスターらがギャラの低さを理由に5月の公式大会出演を辞退 そして、日本では...... 2015年10月26日(月)一般社団法人 日本eスポーツ協会(Japan e-Sports Association 以下,JeSPA)の記者説明会が岸記念体育会館で行われている。 2015年4月に社団法人化して正式に発足したことを記者会見したもので、会場では新たに選任された会長および理事が登壇して協会の趣旨や今後の予定などを説明した。 日本eスポーツ協会 人事 会長 西村 康稔 (衆議院議員) 理事 馬場 章 (東京大学大学院 教授) 理事 浜村 弘一 (カドカワ株式会社 取締役) 理事 平方 彰 (株式会社 電通 スポーツ局 次長) 理事 丸山 茂雄 (株式会社 トゥー・フォー・セブン 取締役) 理事 宮澤 栄一 (株式会社 ハーツユナイテッドグループ 代表取締役) ===以下、記者会見内容抜粋 JeSPAの趣旨説明 西村 衆議院議員 「eスポーツを盛り上げること、若い選手を中心に競技者を育て青少年の健全な育成に繋げていくことを目指しています。協会の各理事はeスポーツ、ゲーム業界に深く携わっており、彼らと共に盛り上げていきます。eスポーツを国内だけではなく,世界中で発展させ,そこに選手を派遣していくのを狙いとし、今後はそのための大会を主催することや,組織を広めていくことが大切だと考えています。また当面の目標としては、プレイヤーの方々に会員になってもらい、選手の育成やeスポーツの地位向上を目指し,世界に向けて選手を派遣していくことなどを視野に入れており、その結果が,青少年の健全な育成につながると考えています。スポーツという言葉には楽しむ、という意味の「レクリエーション・スポーツ」と、勝負・切磋琢磨の意味の「チャンピオンシップ・スポーツ」に分かれますが、eスポーツはこの両面を併せ持ち、日本でも「チャンピオンシップ・スポーツ」の側面を定着させていきたいと考えています。 まだ日本では馴染の薄いeスポーツですが、アメリカ、ヨーロッパ、アジアでは、試合会場に何万人もの観客を動員し、その模様をネットで何千万人もの方が視聴する大会が開催される一方、日本では、まだ海外と比べると規模の小さな大会が開催されている状況で、それらの大会も支援し裾野を広げていきたいと思っています。更にアジアオリンピック組織委員会が主催するアジア室内競技大会ではすでにeスポーツが正式種目に採用されており、2017年にはトルクメニスタン アシガバードにて第5回大会が行われますが、その大会にもぜひ選手を派遣したい、それがJeSPAの一つの大きな目標です。 しかし,そのためには,日本オリンピック委員会(JOC)に加盟する必要があるため、まずはJeSPAとしての活動をしっかりやっていくことが大事であり、そのための第1弾として予定されているのが,2016年3月12日、13日に豊洲PITにて開催予定の「第一回 日本eスポーツ選手権大会」です。 私自身、経済産業省時代、ゲーム業界、ベンチャー業界の方々とご縁があり、eスポーツ協会設立準備員会の会長をしていましたが、その後、内閣府副大臣として政府に入って兼業ができませんでしたが、この度退任しまして、正式にJeSPAの会長に就任しました。特定の党、企業と関係なく、多くの方がeスポーツに参加できるようにし、結果としてゲーム業界が発展し、さらに日本のプレイヤーが世界の大会で活躍すれば、クールジャパンの側面からみても、海外の方が日本の新しい文化に興味を持ってもらう機会や日本のゲームに触れて日本のゲーマーと対戦したいと思う機会が増えていけばと思います。」 次に馬場理事よりJeSPAの意義について 「私のJeSPAにおける使命は、教育者・研究者として、青少年の健全育成に貢献することです。eスポーツの国内での盛り上がりは諸外国にこそ及ばないものの,実は世界でトップを争うプレイヤーをすでに排出しているが、多くの人びとがそれを知らないのが現状です。そんな状況だからこそ,JeSPAの使命でもある,eスポーツの裾野を広げていくことが大切な課題になってくると考えています。 ゲームについては,これまでに悪いことも言われてきたが,実のところ,科学的に証明されたものは1つもないのです。むしろ,ゲームによって動体視力が向上したり,遂行能力が伸びたなど,プラスの側面のほうが世界的な研究では多く報告されています。 ゆえに,eスポーツは社会に貢献するスポーツだと考えています。また,eスポーツのさらなる発展のためには,頂点的なプレイヤーを絶えず輩出していくことだけでなく、底辺から支えていくことが大切です。これには,これまで日本が誇ってきたゲーム産業にも対する貢献の意味や意義もあります。JeSPAの活動を通して、eスポーツの認知度を向上させ、頭の固い教育者や保護者の四角い頭を丸くしたいのです。私たち研究者が今まで行ってきた研究を、協会を通し多くのプレイヤーに伝え、プレイヤーを輩出するだけでなく、チームの監督やオーナー、大会の主催者、さらにはIT教育の指導者として活躍してもらうなど、頂点を過ぎたあとのプレイヤーの生活のことまで考えていく必要があると考えています。プレイヤーのセカンドライフにおいても可能性を伸ばしていくことがJeSPAの役目だと考えています 青少年の健全育成というのは難しいことのように感じますが,単純に社会に役立つゲームプレイを広げていくことがJeSPAの使命の1つだと考えています。」 続いて平方理事の概要説明。 「JeSPAではゲームプレイヤーを「アスリート・ゲーマー」と呼称し、ゲーマーのマイナスイメージを払拭したいと考えていて、チャンピオンシップマインドをもって大会に臨んで欲しいと思っています。その第一歩として開催される第一回 日本eスポーツ選手権大会は,2016年3月12日,13日に豊洲PITで実施されます。地区予選やオンライン予選も行っていく予定があり,詳細が決まり次第発表していきます。正式競技種目は,FPSの「Counter-Strike: Global Offensive」と,対戦格闘ゲームの「GUILTY GEAR Xrd -SIGN」,さらにスポーツゲーム、タイトル名は後日発表しますが、3種目を行います。またイベント当日は、eスポーツ普及のため、正式競技種目以外の人気のタイトルでeスポーツを体験できる場を設けて、イベントを充実させたいと考えています。今後は日本選手権で優勝した選手が世界で活躍するという流れを作りたいと協会は考えています。」 質疑応答 ――第一回 日本eスポーツ選手権大会では,賞金など,参加する側へのメリットはありますか。 平方理事: 「スポンサーイベントではないことや、協会が行う第1回の日本選手権のタイトルの重要性を考え、華美ではない程度のものは考えています。現時点でいくらぐらいの賞金が出るのか,というところまでは決定していません。決まり次第発表する予定です。」 ――eスポーツのオリンピックへの参加など,将来の展望はありますか。 西村会長: 「夢は大きく持っていきたいと思っていますし,今回のオリンピックも新たな競技が採用されたりとeスポーツが種目として採択される可能性はありますが、ハードルは決して低くありません。なので,まずはeスポーツをしっかり定着させていくところから始めて,裾野を広げつつ着実に進めていきたいと考えています。」 ――アスリート・ゲーマーを増やす具体的な施策について教えてください。 馬場理事: 「プロであれば,競技することで賞金や給与性などで収入を得るということが大切です。ゲームをプレイすることが仕事になる仕組みを作らなければなりません。そのために一番早いのは,スポンサーに付いてもらうということです。諸外国でもその形態が多く、スポンサーチームに入るなど、そこは、プロ野球などと似ています。社会的にeスポーツが認知されるようになってくれば,公的な助成にも挑戦していきたいのですが,まずは民間の力で盛り上げていくのが第一と考えています。なので,これまでの2倍,3倍の規模で,eスポーツをアピールしていきたいです。」 西村会長: 「裾野が広がっていけば企業が関心を持ってもらう機会も増え、スポンサードする企業も増えてくるだろうと思います。そのためには、着実に裾野を広げる日本選手権大会の重要性も増してきます。加えて、民間で行っている他の大会との連携も考えていきたいところです」 日本のeスポーツ産業の行方は? 中国や韓国が加盟している国際機関「IeSF」に、日本eスポーツ協会は加盟していない。 この理由は「組織の体制、運営指針等がまだしっかりしていないから」と説明しているが、IGAでは、このe-スポーツについても設立当初の2006年に議題に上げ検討し研究と調査も行っている。 ”eスポーツ後進国”である日本が他国に追いつくためには、積み上がる課題をスピード感をもって解決していくパワーが必要になるだろうが、とても無理だ。 しかし、テキサス・ホールデムの「トーナメントに特化する」ことで、全ての課題は解消されることを理解頂きたい。 |
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