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フィリピン ゲーミング視察報告

2016/06/21 4:06 に IGA NPO法人 が投稿
◆基本情報

・入場制限は、男性は21歳以上、女性は18歳以上。 ・テキサスホールデムの常設テーブル約30で、アジア圏では最も多い。 ・カジノエリアが低迷している一方、フィリピンでもテキサスホールデムのエリアは常に

満席状態。ただし、シリアスなプレイヤーが多く、ライブで儲けるのは期待できない。 それでも人気があるのは、ギャンブル目的よりもゲーム目的であることは明らか。 ※ メンバークラブの存在も大きい。http://www.metrocardclub.com
メトロはテーブルが60台くらいある。メトロカードクラブ ・レートは「10-20P」から。1P=2円弱。200円/400円/1000円くらい ・600円払えば2時間くらいマッサージしてくれる

◆日本企業初進出ユニバーサルエンターテインメント 2010年に経済特区の認定を受けたマニラのベイサイドエリア内で4つの認可の内、日本

企業が運営するマニラベイリゾーツは、1,600億円の一大プロジェクト。 現在フィリピンで建設中の「マニラベイリゾーツ」は、2015年にオープンする予定が、

2016年12月31日までに開業と延期されました。 2018年までに、シンガポールやカンボジアのゲーミング収益を抜き、東南アジアで首位

 になる試算がされているフィリピンのゲーミング産業ですが、建設は問題なく完成して
 も、その後の営業はかなり心配です。
 シンガポールやマカオでも、人材不足が原因でオーブンが半年延期されています。
 特に、ホールマネージャーやディーラーの確保は、ラスベガスを含む世界中で課題となっ

ています。

2012年にフィリピン市場(PSE)に上場しているブルームベリー・リゾーツ(シンボ ルBLOOM)のプロジェクトとしてエンターティメント・シティと呼ばれる地区にオープ ンした「ソレイユ・リゾート」は、フィリピン・ニノイ・アキノ国際空港から近いマニラ 湾沿いにあり、客室数は500室、カジノのフロア面積は1.85万平方メートル、ゲーム テーブル数300台、テキサスホールデム30台の巨大施設です。

2013年には2番目の「ザ・ベルグランデ」がオープンしています。 ザ・ベルグランデは、フィリピンの不動産王、施至成(Henry Sy)率いるSMインベス

トメンツとマカオのメルコクラウンのジョイントベンチャーです。

2015年9月9日、ユニバーサルエンターテインメントは、「マニラベイリゾーツ」のリゾ ートプロジェクトで、約10万株を保有し、子会社の「タイガーリゾートレジャーアンド エンターテインメントが企画・管理・開発を行っています。

総工費20億米ドル(約2600億円)で、ホテル1000室、ゲームフロア3万平米、飲食店 25店舗などを含むIRプロジェクト。

開発資金は、開業後4年間は法人税免除と5年目以降も軽減税率の適用が認められるとい う好条件からドイツ証券株式会社が代理人となって海外投資家向けに私募債を発行して、 9億米ドルを調達したそうです。

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マニラベイリゾーツ:MBR

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                             ガラスサファードという金色に輝く耐熱壁
運営会社タイガーリゾーツは、ホームページで大量の求人 

観光振興と外貨獲得を目的としたIR計画を進めているフィリピン政府のアミューズメント &ゲーミング公社は、2017年には100億米ドル市場に達すると強気のコメントを出し ています。

数年前までは「カジノは作りさえすれば死ぬほど儲かる」という状況でしたが、中国経済の
変調の影響ではなく、世界中で乱立され淘汰される時期に入ってしまい、失速感がでている

のが現実です。

元々フィリピン政府のIR計画では、フィリピン・ゲーミング公社(PAGCOR)がカジノや ホテルの他、 PAGCORタワー、モノレール、民族博物館などを含むインフラ設備を伴った 環境開発でしたが、リーマンショックと政権交代の混乱から滞り、とりあえず4つのカジノ を主力としたリゾート施設を先行させることになりました。

そうした背景がある中、フィリピンのゲーミング産業が好調なのは、世界中でブームになっ
ているテキサスホールデムです。その証拠にカジノ売り上げが低迷したラスベガスやマカオ
がテキサスホールデムのテーブル数やポーカールームの拡張で集客に成功し、カジノフロア
も含む全体の売り上げが回復しました。
カジノプロジェクトはフィリピンの国策事業ですが、フィリピンがどれだけホスピタリティ
精神を発揮できるかが成否を別けることになるでしょう。
「新たなマネーロンダリングの聖地」
 スイス金融大手のクレディスイスは、東南アジア諸国連合(ASEAN)の中でフィリピ
 ンのカジノ産業市場規模が2018年までに年平均28%の成長を維持とてシンガポール
 を上回り、56億ドル(約5370億円)を超え最大の「カジノ大国」になる見込みだと
 発表。

人口9700万のフィリピンは、マカオやシンガポール、マレーシアよりも人口が多い点 が有利に働き、労働人口が年2%ずつ増加するとともに所得増で購買力が高まり、 娯楽 産業の規模が飛躍的に拡大する。と分析したようです。

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【エンターテインメント・シティー・マニラ 4大カジノ】

1ソレア・リゾート 地元資産家「エンリケ・ラソン」氏のブルームベリーリゾーツが2013年3月16日に開業 300台のテーブルゲームは11種類あり、一番人気はテキサスホールデム。パイガオポー

カーやクラップスは無い。ホテルは500室の5つ星。

2シティ・オブ・ドリームス〔旧 ; ベル・グランデ〕 フィリピンの資産家ランキングで1位の「ヘンリー・シー」氏のベルコープ・グループ

 と、マカオのメルコ・インターナショナル、更に豪州のクラウンの三社合弁企業がマカオ

の「シティ・オブ・ドリーム」のMCEとも合弁して2015年2月にオープン。 ホテルは「ハイアット」で950室。10種類のテーブルゲーム240台を設置。

3マニラ・ベイ・リゾーツ 日本のユニバーサル・エンターテインメント社が主導で進めているプロジェクトで、

2016年12月末までにはオープンする予定。

4リゾーツ・ワールド・ベイショア マレーシアのゲンティン・グループ傘下「香港スター・クルーズ」とフィリピンのアライ

アンスグループ(AGI)傘下の「トラベラーズ・インターナショナル・ホテルグループ」と の共同プロジェクトで開発中。2016年中にオープン予定。

大型エンターテイメント施設の相乗効果は大きく、この地域だけでも2017年には4万人の 現地雇用が必要で、住宅需要が高まっている。 また、観光客も年間100万人以上が増加すると予測されています。

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【テキサスホールデム事情】

今回は、3月4日から8日までフィリピンマニラのカジノを視察してきました。 4箇所のカジノに行きましたが、テキサスホールデムの専用エリアがあったのは3か所。 リゾートワールドマニラとSOLAIRE、それからオーブンして1年のシティ オブ ドリームズ マニラです。

Resorts World Manila〔2009年オープン〕

                     マレーシアのゲンティングループ香港法人が運営

ニノイ・アキノ国際空港第3ターミナル前にあり、ショッピングモール、1500席のシアタ ー、映画館、レストラン、ホテルは「マキシムズ」「レミントン」「マリオット」の3つを 併設する複合施設。セブパシィフック航空は第3ターミナルを使用しているので便利です。 1階正面入り口を入ると、すぐ正面がCASINOの入り口。

カジノを入ると直ぐ正面が「バー360」という円形のバースペース。

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                     中心にあるバーカウンターは円形で、この中
印象的だったのは、ウェイトレスがショータイムの繋ぎで踊りだすパフォーマンスです。
心はステージになっています。
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また、3リットルの生ビールにもびっくりしました。 カジノフロアにはクラップスやパイガオポーカーを含む13種類あり、レートも低めで幅広 い年齢層で賑わっていました。 ポーカールームは2階フロアの奥にあり、全面ガラス張りの禁煙ルームに成っています。 テーブルは全部で20台くらい。レートは25/50と50/100がメインだということでした。 レーキは5%で、MAX300P。ただしチップは不要。 ディーラーのレベルは最低で、ディールスピードも遅くミスも結構多いので要注意。

◇SOLAIRE RESORT

1階と2階にカジノフロアが分かれていて、両階 にテキサスホールデムの専用のテーブルがありました。

ちょうど2階のエリアではトーナメントが開催中で、超満席でした。

ここのライブレートはMin50/100。レーキは10%。 ここには日本人フロアーマネージャーがいました。

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◇City of Dreams Manila

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昨年から3月に5日間開催された「MANILA MEGASTACK」というテキサスホールデムの トーナメント・メインイベント無料出場権が獲得できる「Manila Megastack Festival」が 今年は5月に開催されるということで、サテライトトーナメント「Weekly Finals」へのキ ャンペーンがおこなわけていました。

「Weekly Finals」は毎週日曜日に開催されて上位2名のプレイヤーはインイベントに無料 で出場できる権利を獲得できます。 メインイベントの参加費は5万5千円くらいで、賞金は250~400万円くらい。 ここでは毎月賞金100万円くらいのトーナメントが開催されているようです。 毎週木曜と金曜は、自称プロが集まりトーナメント向けのポーカールームになるようです。

2014年からマニラではテキサスホールデムが非常に人気で、キャッシュゲームテーブルだ けも毎晩40卓以上が満席だそうです。 更に毎日どこかでトーナメントやサテライトが開催されていて、賞金保証が100万円以上 のトーナメントが毎月どこかのカジノで開催されています。 マカオやシンガポール以上に盛り上がっていて、来年にはアジア一のテキサスホールデム・ シティーになるかもしれません。 韓国のカジノも挙ってテキサスホールデムに力を入れていましたが、ルールとマナーがめち ゃくちゃで、ディーラーが育たなかったので、現在は外部主催の開催のみになっています。 ラスベガスは、マカオとシンガポールに顧客が流れてカジノ売り上げも集客も落ちていまし たが、2014年からテキサスホールデムの専用エリアを持つようになり、売り上げが回復し ています。

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2016年に予定されているマニラのポーカートーナメントで注目すべきなのは、賞金保証 50万ペソ(約120万円)以上の中規模トーナメントです。 トーナメントは、ゴルフやテニスなどの賞金王ランキングと同じで記録に残ってポイントレ ースになっています。 日本人が想像するのは「キャッシュゲーム」や「デイリーライブトーナメント」のことで、 これはプロプレイヤーの世界ではなく、ギャンブラーの業界になります。 賭け将棋や賭け麻雀、あるいはパチプロとかFXトレーダーと同じカテゴリーに入るギャン ブラーとテキサスホールデムのプロとはフィリピンでもハッキリ区別されています。

マニラでは日本円で1200円から1万円以下の参加費で毎日どこかでトーナメントがあるの で、トーナメントの経験を一番効率よく学べる環境になっています。 そのため初心者向けのトレーニングやテーブルスクールが増えているようです。 去年から増えているのが、テキサスホールデムのコーチングやアテンドの仕事をする個人で ガイド料金は同条件で協定してるそうです。 現在は、FACEBOOKで募集する初心者~プロまでランク別のガイドが存在していて、 観光客でも気軽にチャレンジしてみてください。みたいなことになっています。 近い将来フィリピンも欧米のように、将来成たい職業ランキングにテキサスホールデムのプ ロが上位に入りそうです。

《メトロカードクラブ》

マニラから東に10kmくらい離れたオルティガスのメトロウォークには「メトロカードク ラブ」があり、16時から毎日トーナメントとキャッシュプレイが開催され人気のあるスポ ットです。 メトロウォークには飲食店街で、この地域は韓国のコールセンターが多く韓国人のプレイヤ ーが目立ちます。 フィリピンの中流層の遊び場的な地区で、なんとなく沖縄にいている感じ? 最近は開発が進んで高層住宅が建ってきています。

《ポーカー守破離道場》

フィリピンのマニラに1週間以上滞在して、テキサスホールデムの修行するスクールです。 主催者の売りは「マニラのプレイヤー環境を網羅しているので、タイトアグレッシブのプレ イを基本に実践的指導を行う」とのこと。 ゲーム種類は、ノーリミットテキサスホールデムを中心にポットリミットオマハも対応する そうです。

また、希望の方には個室提供も可能で住み込みでの参加も可能なんだとか。 全寮制スクールみたいな感じですかね。 この発想ならば、沖縄県で「フィリンピン」「マカオ」「韓国」「シンガポール」「ラスベ ガス」の各々に対応した集中トレーニングのツアーを組むこともできそうですね。 テキサスホールデムのプロに成る場合、実践時のプレイヤー数やレベルなど数値的に分析し て、最も適した戦術と戦略を考えてプレイしなければならないので、オンラインでのレッス ンは適さないので、プロ育成にはリアルなレッスン場が必要不可欠です。 

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IGA NPO法人,
2016/06/21 4:06
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